二 当面する県政の課題

 1 度重なる災害と防災力の強化について
 続きまして、当面する県政のかだいについて順次伺います。
 ことしは夏の記録的猛暑から、初秋の長雨、そして相次ぐ台風の襲来、加えて先般の新
潟県中越地震の発生と、異常なまでの天候、災害が続き、全国各地にたび重なる被害を
もたらしました。本県においても、農林水産関係の甚大な被害、智頭町市瀬地区の大災
害等、大きなつめ跡を残しました。被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げます
とともに、一日も早い復旧、復興をお祈りするものです。

 今後、こうした異常気象や災害への予防・対応についてどうあるべきか、さまざまな角度
から検討が重ねられていかなければなりませんが、地球規模で進む自然環境の変化を注
視するならば、防災体制の整備強化はますます重要な課題であろうと考えます。

 さて、こうした状況の中で、本県防災の任を負う消防体制を見てみますと、県内3消防局、
13消防署、13出張所の常備体制から成っており、市町村消防の原則に立ちながら、大
規模、特殊化する現下の災害情勢に対応すべく、国、県の役割も重要視されてまいりまし
た。

 本県におきましても、地上隊13隊、航空隊1隊から成る緊急援助隊の設置、昨今では出
動件数のほぼ6割までを占める救急体制の高度化等に先駆的取り組みがなされ、成果を
上げつつあることに対しましては、県民にとってまことに力強いものであり、高い評価に値
すべきことと思うのであります。こういった常備消防体制に関するこれまでの取り組みを回
顧しつつ、今後のさらなる充実についての知事の所見を伺います。

 私も5年前、鳥取県西部地震をその場で体験した一人でありますが、その際、一般住民
やボランティアでは手がけることのできない危険な仕事に当たる消防団のありがたさを再
認識しました。地域の実情に詳しく、きめ細かい対応といったものは、やはり消防団の力に
負わねばなりません。

 しかるに、県下の27消防団の現状は、充足率96.5%で、定員割れの市町村数は19
に及んでおります。これまでの経緯を見ても、ほぼ一貫して減少傾向にあり、団員の高齢
化やサラリーマン団員の増加等、その実態化が懸念されているところであります。地域防
災にあって、消防団の充実強化は緊急にして最大の課題ではなかろうかと考えます。かか
る現状を踏まえ、常備消防を補完し、地域防災の前線に立つ消防団の充実強化について、
知事のご所見を伺うものであります。


                                      知事の答弁




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